金融不安が拡大している中ではデリバティブ市場を見直す動きも
チラホラ見え始めていますが、各金融機関のポジションを一斉に
やり直すことができないように抜本的な見直しは不可能です。
今後どのような状況になるかは今のところ想像することは容易で
はありませんが、確実に解決に向かっていることを願います。
今回は通貨オプションを為替予約に用いる手法について簡単では
ございますが解説させていただきます。
為替予約とは為替変動リスクを最小限に抑えるために予め設定し
た価格で取引がなされるようにすることです。
こうすることによって、仮に極端な円高が進んだとしても為替差損
を最小限に抑えることが出来るわけです。
例えば輸出企業の輸出予約で上述したことを考えた場合は、輸出
予約を1ドル=100円で設定したと仮定します。
もし、円高が進んで95円まで下落した場合では大きな損失を回避
することが出来たわけですが、反対に105円まで円安が進んでし
まいますと得られるべき利益を逃したことになります。
100円で売ることを予め設定してしまったために起こったことです
が、通貨オプションを利用することによって、こうした機会を逃さず
に取引することが可能となります。
100円でドルを売る権利だけを確保し、105円まで円高が進んだ
場合はその権利を破棄して105円でドルが売れます。
また、円安化が進まなかった場合は100円で売る権利をそのまま
行使すれば100円で売ることが出来ます。上述した取引は、ドル
プットオプションを買うことで可能となります。
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