デリバティブには色々な機能が存在し、こうした機能を実際に組み
合わせることによって利用価値の高い金融商品が開発されます。
こうした中で、多くの金融機関をはじめ商社などが利用する背景に
は色々なリスクを回避する目的があげられます。
デリバティブを利用することによって、実際に抱えているポジション
のリスクを軽減するわけですが、なぜこのようなことを行なわなけ
ればならないかといいますとそれなりに理由があります。
例えば、金利や為替レートが変動する場面では利益が大きく増え
る場合もある反面、損失を膨らます可能性もあります。
その度に動揺していては事業を安定して行なうことは出来ません
ので必然的にリスクヘッジするための手段としてデリバティブが
利用されることになりますが、いつも上手くいくとはかぎりません。
デリバティブが進化したことによって、リスク回避の手段は格段と
増えたかもしれませんが、取引自体が複雑化しています。
そして、実際にここ最近では金融不安の拡大によって、大手金融
機関が大きな損失を膨らましています。
メディアではサブプライムローン関連の住宅ローン債券の損失拡大
と報じられてますが、実際にはデリバティブ市場での取引で失敗し
たため大きな損失を膨らませている金融機関が少なくないのです。
プロ中のプロが金融工学を駆使して取引しても損失を膨らませてし
まう状況下では金融システムその物を見直す時期かもしれません。
PR