オプションは基本的には大変便利な取引なのですが、昨今のクレジ
ット市場の混乱からデリバティブ全般が非難の対象となっています。
確かに、これほどまでに短期間で金融市場が大きく動く要因として、
デリバティブの影響は小さくありません。
しかし、利用目的を間違えればどんなに安全な取引でも凶器となる
可能性があるということをしっかりと認識した上で、デリバティブ市場
全体で規制を強化するべきではないかと思います。
こうした中、今回はオプションの時間的価値について誠に簡単では
ございますが、解説させて頂きたいと思います。
今現在、外国為替市場で1米ドル=100円で取引されていると仮定
した場合に、権利行使価格が105円のドルコールの本質的価値は
ないのですが、期日まで3ヶ月以上ある場合は異なります。
なぜなら、3ヶ月後には1ドル=105円以上に円安が進む可能性が
十分にあるからです。そして、この場合は105円のドルコールに対
しても当然のことながら価値がでてきます。
将来的な相場展開を予想した上で、実際の期日までにどれだけ利益
が得られるのかといったことを時間的価値といいます。
時間的価値は基本的にポジションを建てている期間が長ければ長い
ほど価格が必然的に変動する可能性が高まります。
それに伴って、時間的価値も高まる可能性もある反面、低くなる可能
性もありますので注意が必要となります。
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