欧州の債務危機問題が日増しに大きくなっているわけですが、具体的な改善策がいまだに
取られていないため、問題を先送りすることしか出来ていません。
残念ながら問題を先延ばしすればするほど衝撃は大きくなることでしょう。そうした中、今回
は債券価格が変動する仕組みについて解説させていただきます。
債券も売り買いによって価格が変動するわけですが、市場では金利に対する思惑と期待が
交差する格好で売り買いに大きな影響を及ぼします。
金利が下がると債券を購入する動きが活発化します。
<金利が上昇する>=債権が売られる動きが活発化するため債券価格が下落
<金利が低下する>=債権が変われる動きが活発化するため債券価格が上昇
ここであらためて国債について簡単に解説させて頂きますと、国債は国への借用証書です。
政府が国債を発行することによって市場にて政府の借用書が流通されます。
そして、債券には利息の支払い方法が記載されています。
利息に関しては毎年6月と12月の20日に半分が支払われます。
表面利回りが1%の国債の場合は仮に5万円の額面であれば、国は年に2回にわたり250円
支払ってくれます。金利というのはお金を自由に遣うことによる対価です。
使わなくなると次第にデフレ化が進むことによって金利が下がります。
反対に使いすぎるような状況ではインフレ化が進むので金利が上昇します。
つまりいうなれば金利というのは経済のアクセルとブレーキを踏む役割をになっているわけです。
もし、仮に国に対して利回りは0.5%で十分だと考える人にとっては上述した年利1%の国債
は金利が2倍にあたるわけですから非常に魅力的に感じることでしょう。
そうすると、0.5%程度で十分だと思っていた人達も次第に年利1%の国債を買うようになり
ます。そうなると国債は当初の値段5万円では買えなくなります。
売買が繰り広がれることで価格が変動するのは他の金融商品と同じですが、国債の利回りは
長期金利としてとても重要ですし、スワップにも強く影響しますので注意が必要です。
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